夏 祭 り


【フエンタウン商店街】



漢方屋「ホカゲくんガールフレンドはいるのかえ」



ホカゲ「オレいまフリーなんですけど、漢方屋さんは謹んでお断りいたします。だってフリンになるでしょ」

漢方屋「家庭崩壊ダメよ。で、ガールフレンドいるのかえ」

ホカゲ「オレいまフリーなんだけど、漢方屋さんは無理だから。オレはフリン文化説否定派だから」

漢方屋「わし四半世紀前からホカゲくんよりマツブサくんのファンなんじゃ。それでホカゲくん、ガールフレンドいるのかえ」

ホカゲ「オレね、いまフリーなワケでして。マツブサに負けるとはほんと予想外です」

漢方屋「マツブサくんはね、最近見ないけどね。立派になったもんだよねぇ」

ホカゲ「金持ちだよな」

漢方屋「ホカゲくん。これ、このチラシ持ってきな。ガールフレンドと行っといで」


 チラシ (フエン温泉街組合主催夏祭りのお知らせ)


ホカゲ「おぉ〜」

漢方屋「わしはダメよ」

ホカゲ「うん。オレまじフリン文化説否定派だから。ていうか じーさんに興味ねぇから」





【マグマ団本部】


マツブサ「暑いねぇ。梅雨もすっかり明けていよいよ夏だねぇ。ホムラ君」

ホムラ「・・・」

マツブサ「君にも聞こえるかね?魂にガンガン響く太鼓の音、デスクワークに疲れた脳みそに誘いかける笛の音。今年もついにこの季節がキタよ。先週は盛大なお御輿だったでしょ。今日はなんとフエンの夏祭りなんだけどね」

ホムラ「・・・」

マツブサ「あ、遊びにい・・

 ドサッ

ホムラ「口より先に手を動かしていただきたい。祭りに行きたきゃ行けばいい。ただしこの書類を片付けてからな」

 ドサッ

マツブサ「はーい。マツブサ今日も残業頑張ります!…ホムラ君、見て。お兄さんのこの透き通る涙」

 ドサッ ドサッ

ホムラ「目から垂れる 汗だろ」

マツブサ「ごめんね私の涙は君の瞳に認識されないのね」




  ホカゲ「小遣いおくれ」




マツブサ「ああ!ホカゲ君おかえり。お使いありがとう」

ホカゲ「漢方屋がよォ。セクハラなんだけど、オレを見る目がヤバイといつも思う」

マツブサ「ヨカッタネ。漢方屋さんは四半世紀前から"フエン湯けむり街美形番付表"を作っていて、その筋では有名な御仁なんだよ」

ホカゲ「まじでか。じゃあマツブサ殿堂入りか?あのジジイが四半世紀前からファンだとかなんとかそんな」

マツブサ「伝説の初代横綱といったらこのマツブサのことよ」

ホカゲ「へー。ミスター・フエンがオレらのリーダーだったのか」

ホムラ「素人番付なんぞに価値なんかねぇよ」

マツブサ「う、うん。マツブサの儚くも美しい少年時代だったんだけどね」

ホカゲ「そういえば今日の祭りのビラを貰った。オレはリンゴ飴を食うぜ」

マツブサ「ホカゲ君お祭りに行くんですかね?」

ホカゲ「オレはガールフレンドと行くらしい」

マツブサ「それはダメだよ。マグマ団は不純異性交遊禁止だからね」

ホカゲ「マツブサは昭和レトロだな」

ホムラ「大正ロマンだろ」

マツブサ「うちは品格ある集団だからね。ミナモビーチのあの軟派団体とは違うのだ」

ホカゲ「少子化のご時世に戯れ言を」

マツブサ「ホカゲ君、祭りなら僕と行こう!」

ホカゲ「そうだな、ホムラでいいや。祭りいこうぜ祭り」


マツブサ「ホ、ホムラ君は行かないさ。先週 御輿が通った時も、昼間っから缶ビール片手に暑苦しいと鼻で笑い飛ばした男だからね」

ホムラ「俺はまず、毎年必ず神社入り口というあのベストポジションを陣取る大将のたこ焼き屋から攻める予定だったが何か」


マツブサ「ぼくホムラ君が分からない」

ホムラ「マツブサ、お前はコレだ」

マツブサ「待ってましたホムラ君!ご一緒しよう」

ホムラ「なぜ俺の手を握る」

マツブサ「え。じゃあこの私に向かって差し出された手は何なの」


ホムラ「出せ カネを。 俺たちのスポンサー」


マツブサ「ですよね」




おわり











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